2013年12月28日

冬コミの告知です

■冬のコミックマーケットに参加します。
【ブース】
12月31日(3日目)西もー07b サークル『ビバ!メガネくん』

【持っていく本】
『オタク的マーケティング』
『ビバ!メガネくん4』※在庫少
『オタクの仕事術2』
『オタクの仕事術』
『ビバ!メガネくん1+2』※在庫少
すべて今年の夏コミまでに出た本です。

【告知ペーパー持参】
メガネ男子学会告知画像少.jpg

●「メガネ男子(キャラや歴史)」に関するなんたらを行いますので、
冬コミ解禁・告知ペーパーをぜひお持ち帰り下さいませ!

来年の夏コミにもし受かったら、『艦これ仕事術(オタクの仕事術3)』を出したいです。
では皆さま良いお年をお迎え下さい。
posted by 渡辺由美子 at 17:07| Comment(0) | 同人誌情報

2013年10月17日

「web制作」と「出版の仕事」のマッチングについて

web業界の人と、「紙の出版」と「webのコンテンツ制作」の仕事のマッチングができないかという話になりました。
web業界の人から見ると、出版業界のライターや編集さんは、どんな仕事ができるのか、どう仕事を頼んでよいのかわからないということでした。
逆に、私のような紙の出版業界が長い人は、web制作の中に自分ができる仕事があるのかわからない。

それで、なぜわからないかということを話し合ってリストアップしてみました。
web制作さん:SEOがわかるライターさんだといいな。
:SEOって何?
web制作さん:こうするとGoogle検索の上のほうに来る言葉が入れられる、ということです。
経営者さん:そもそもライターさんや編集さんの職分と、料金の相場がわからない。
:「クラウドワークス」とか「ランサーズ」とか、いろんな職業のマッチングサイトがあったけど、そこで見るライター仕事は「800wで150円」とかあまりに安いのでびっくりした。
web制作さん:数が勝負という仕事もあるんです。
:それじゃあ、紙の出版みたいな「こうすればお客さんに読まれる」仕事はwebにないのかな?
プログラマさん:あっ、そういうことで言えば、この前僕が作っていたwebサービス。渡辺さんのアドバイスにすごく助かりました。「こうしたらもっとお客さんが関心を持つ」みたいな。
:えっ、あれでよかったの? ただちょっと口を出しただけなのに? 
……そういえば思い出した。別のwebサービスを見たときに、1年もかけて誰も見ないようなサイトを作っていたところがあって。あれ、一番最初に雑誌作ってる人間に2時間でも見てもらっていたら、お客さんの食いつきが全然違ったものになったのに……。コストがめちゃくちゃもったいないと思った!
プログラマさん:それってコンサルという仕事になるんじゃないですか?
:あ、そうか。
web制作さん:もし、そうした人をコンサルという仕事でお願いするとしても、クリック数が少ないサイトを1年間作ってるよりは、トータルコストとしては全然安く上がりますね。
経営者さん:そう、「ライター」とか「編集」とか職業の名前で言っちゃうから、webになると、何を頼んで良いか判らない人、ということになっちゃうんですね。
:じゃあ、「スキル」で頼めばいいんだ。今ある職種にしばられないのが〈その人の個別スキル〉。
今、webと紙の出版に必要なのは「マッチング」以前に、ライターや編集という職業名にしばられずに、「どんな仕事があるか」を分解していくことなんですね。
経営者さん:僕が「何でも屋」を名乗っているのはそういうこともあるんですよね。職業名が仕事を限定しちゃうから。

〈職業名が仕事を限定してしまう〉、そこが異業種マッチングをする際のネックなのだとわかりました。
解決策は、「スキル分解」と「スキル名の抽象化」です。


【今日のまとめ】「紙の出版」と「webコンテンツ制作」の仕事のマッチングについて
●web制作と紙の出版では、まず、お互いの仕事が何であるかがわからない
●だからライターや編集といった「職種」で判断するしかない
●でも「職種」で判断すると、出版側からすると「人によって得意なところが違うよ」ということになる
●じゃあ職業ではなく、「スキル」に分解してみよう
●分解したスキルであれば、編集でもライターでもデザイナーでもカメラマンでも、誰でも入っていける
●欲しい「スキル」を「抽象化した言葉」に置き換えるサイトがあればいい
●仕事の依頼者は、「スキル」別に依頼する
●仕事をしたい個人は、自分はどのスキルを持っているのかを意識して、自分のブランディングに活かす


【追記】……この記事を上げたあとにプログラマさんからコメントが。
『解決策については、スキルの分解もありますが、お互いがお互いの仕事について知ることも大事かなぁと思いました。共通言語になっていないと、結局話がすすまないと思うので。』とのこと。
確かに、「お互いがお互いの仕事を知ること」がすごく大切ですよね。異業種同士では、用語ひとつ取っても、お互い違う認識で語られていることがよくあります。こういうの、講習会とかできないかなあ。

さらに追記……アプリ制作者さんからコメントが。「自分がアプリ制作で組む人を探すときは、今までやってきた成果物を見ます(今までにどんなものを作ってきたかを知りたい)」「その人の興味関心が何にあるかを知りたい」とのこと。
posted by 渡辺由美子 at 15:08| Comment(0) | ビジネス

ASCII.jp連載『翠星のガルガンティア』村田和也監督インタビュー公開

久々ブログ更新です。夏コミのお礼もせずに失礼しました。ありがとうございました。
夏コミの後は初音ミクさんライブ『マジカルミライ』に行ったり、足を怪我して5針縫ったり、
「眼鏡っ娘居酒屋『委員長』」@ロフトプラスワンイベント『メガネ男子の部』に登壇したりしてました。
今は『艦これ』が趣味です。

●ASCII.jp連載『誰がためにアニメは生まれる』久々に更新です。

『翠星のガルガンティア』村田和也監督インタビュー 前編(後編は今週土曜日更新)
村田監督と虚淵玄氏が回した“利他的な歯車”


「組織が組織を維持するために陥る落とし穴」「他人が喜ぶことをしたい利他欲求」など、村田監督独自の考察に注目の組織論、仕事論です。
監督からは、社会、歴史、科学、技術、自然……さまざまな見地から非常に密度の濃いお話がうかがえました。
全てが人類の知性と進化に繋がるお話でした。ぜひご一読くださいませ。
posted by 渡辺由美子 at 14:59| Comment(0) | 最近の仕事

2013年08月08日

コミックマーケット84『オタク的マーケティング』発行します

夏コミの同人誌『オタク的マーケティング』発行のお知らせです。

H1color.pngオタマーケ中身写真.jpg

【ブース】
11日(日)東P−03a サークル『ビバ!メガネくん』

【発行物】
新刊『オタク的マーケティング』

【概要】
「好きなもの」を媒介にした新しいマーケティングが盛り上がっています。
本書では、日本経済と、「フラット・シェア・リンク・コミュニティ」的なweb文化と、
クールジャパン政策、ニコ動、アニメ、地域振興などの取り組み事例を横断的に見ていきます。

【取り上げたもの】
クールジャパン、ニコニコ動画、『ガールズ&パンツァー』&大洗、川崎フロンターレ、ザク豆腐、シネコン、乙女系「王子と恋するプラネタリウム」、アニメ+クラブイベント「リアニメーション」ほか

【もくじ】
第1章 クールジャパンとオタクを取り巻く概況
 日本経済の流れと消費者の価値観の変化
 web文化が連れてきたシェアとコミュニティ貢献
 「好き」をシェアし合うオタクフィールドが持つ特徴
 体験型消費への切り替え、「世界観消費」の時代へ

第2章 「好み」を繋ぐことで広がるマーケット
 お客さんの「好み」を軸に、異業種が連携できる仕組みづくり
 異業種コラボが潜在ニーズを汲み取る
 お客さんの細分化された「好み」にどう対応するか
 異ジャンルを「好み」軸でひとつの場所に同居させる

第3章 プラットフォームとバーチャルが結びつく
 お客さんが好きなものを通して参加できる「場作り」
 スポーツを通じてベッドタウンに郷土愛を育む
 『聖地巡礼』には地元の人の「世界観」理解が欠かせない
  ――アニメ『ガールズ&パンツァー』と大洗町を結んだもの
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●既刊の『ビバ!メガネくん1+2』と『ビバ!メガネくん4』、
『オタクの仕事術1』『オタクの仕事術2』も持っていきます。

よろしくお願いします。

※新刊は売り切れる可能性もあるので、
13時半くらいまでにお越し頂いたほうが確実かもです。

posted by 渡辺由美子 at 14:35| Comment(0) | 同人誌情報

2013年07月26日

『ガルパン』聖地巡礼の鍵は、大洗の人々と「世界観の共有」ができたこと

「◯◯だけでは人を喜ばすことができても収益にはならないから、
他の△△ともコラボして全体で利益を上げよう」という手法は、今とても熱いです。

サッカー+漫画アニメ
ショッピングモール+趣味コミュニティ
農業+エコツーリズム……

「プラットフォーム」と「バーチャル」なものが結びつく場合が多いですね。
「バーチャル」だけだとお金を払う気にならないし、プラットフォームだけだとお客さんが来ない。
だからこの手法はよくできてると思います。

でも、プラットフォームとバーチャルでお客さんを呼ぶためには、何かもうひとつ、「間」に必要なのかなと思いました。
おそらくは【世界観の共有】です。

アニメ『ガールズ&パンツァー』の聖地巡礼で成功した大洗町の事例を読み解いてみます。
重要なのは2点。
★作品と大洗町との『世界観』のリンク
★地元の商店街・物産店の人々が、『ガルパン』の世界観まで理解して、自分たちで食べ物や土産物を考案していること
(『ガルパン』に協力している軍事研究家・吉川和篤さんによると、地元の人が世界観まで理解した商品を考案するケースは稀だそうです)

『ガルパン』と大洗とのリンクの立役者のひとりは、脚本担当の吉田玲子さんだと思います。
私もインタビューをさせていただいたのですが、(「Febri (フェブリ) Vol.16」ガールズ&パンツァー特集)
吉田さんは、大洗町で戦車の試合をすることが「お神輿をかついだ祭り」のように描写をしたそうです。
お神輿=戦車として、店先に突っ込んで少し壊れても、かえって縁起がいい、となるようにしたんですね。
今、その割烹旅館 肴屋は、大勢のファンが集い宿泊する名所になりました。

そして、戦車試合が行われる大洗町の沿道に、主人公の少女たちを応援する「幅広い世代の女性たち」を描いたこともポイントだったと思います。
これにより「商店街のおかみさん」は、沿道の人々が自分たちとリンクしたのではないかなと私は思います。

町おこしを手がける人は「商店街のおかみさん」の力が重要なことはよくご存じだと思うのですが、そうした方で美少女アニメを見るのはおそらく少数派でしょうし、最初はアニメを見ても、自分たちとは関係ない世界のことだと考えると思うのです。
でも、アニメ作中で「大洗の沿道で手を振る人々」が登場したことで、自身にも参加意識が芽生えたのではないかなと。

私がそう思うのは、女性には特に「作中人物に自分を重ねる」物語の読み方が浸透しているからです。

美少女アニメでは、普通は幅広い世代の女性はあまり登場しないし、ローカルな「沿道で手を振っている人々」をクローズアップしたりしない。戦車と女の子というモチーフを繋げるために考えられたリアリティの積み上げ方、その作劇法が『ガルパン』の土着的な描写になり、古い漁村である大洗町とマッチしたと考えられます。

当時は聖地巡礼効果などは意識せず、物語のリアリティの出し方の一貫だったであろう「沿道の手を振る人々」描写が、大洗町の人々が『ガルパン』世界を理解する契機になった。
『ガルパン』の大洗町は、「地元の大勢の人々が、世界観を理解して商品を考案する」初めての事例になったのだと思います。


※『ガールズ&パンツァー』に協力されている軍事研究家・吉川和篤さんにもお話をうかがいました(感謝)。お話の詳細は夏コミ同人誌『オタク的マーケティング』に掲載です。
【コミックマーケット 8月11日(日) 東ーP03a サークル名『ビバ!メガネくん』】
posted by 渡辺由美子 at 17:22| Comment(0) | ビジネス