2013年10月17日

「web制作」と「出版の仕事」のマッチングについて

web業界の人と、「紙の出版」と「webのコンテンツ制作」の仕事のマッチングができないかという話になりました。
web業界の人から見ると、出版業界のライターや編集さんは、どんな仕事ができるのか、どう仕事を頼んでよいのかわからないということでした。
逆に、私のような紙の出版業界が長い人は、web制作の中に自分ができる仕事があるのかわからない。

それで、なぜわからないかということを話し合ってリストアップしてみました。
web制作さん:SEOがわかるライターさんだといいな。
:SEOって何?
web制作さん:こうするとGoogle検索の上のほうに来る言葉が入れられる、ということです。
経営者さん:そもそもライターさんや編集さんの職分と、料金の相場がわからない。
:「クラウドワークス」とか「ランサーズ」とか、いろんな職業のマッチングサイトがあったけど、そこで見るライター仕事は「800wで150円」とかあまりに安いのでびっくりした。
web制作さん:数が勝負という仕事もあるんです。
:それじゃあ、紙の出版みたいな「こうすればお客さんに読まれる」仕事はwebにないのかな?
プログラマさん:あっ、そういうことで言えば、この前僕が作っていたwebサービス。渡辺さんのアドバイスにすごく助かりました。「こうしたらもっとお客さんが関心を持つ」みたいな。
:えっ、あれでよかったの? ただちょっと口を出しただけなのに? 
……そういえば思い出した。別のwebサービスを見たときに、1年もかけて誰も見ないようなサイトを作っていたところがあって。あれ、一番最初に雑誌作ってる人間に2時間でも見てもらっていたら、お客さんの食いつきが全然違ったものになったのに……。コストがめちゃくちゃもったいないと思った!
プログラマさん:それってコンサルという仕事になるんじゃないですか?
:あ、そうか。
web制作さん:もし、そうした人をコンサルという仕事でお願いするとしても、クリック数が少ないサイトを1年間作ってるよりは、トータルコストとしては全然安く上がりますね。
経営者さん:そう、「ライター」とか「編集」とか職業の名前で言っちゃうから、webになると、何を頼んで良いか判らない人、ということになっちゃうんですね。
:じゃあ、「スキル」で頼めばいいんだ。今ある職種にしばられないのが〈その人の個別スキル〉。
今、webと紙の出版に必要なのは「マッチング」以前に、ライターや編集という職業名にしばられずに、「どんな仕事があるか」を分解していくことなんですね。
経営者さん:僕が「何でも屋」を名乗っているのはそういうこともあるんですよね。職業名が仕事を限定しちゃうから。

〈職業名が仕事を限定してしまう〉、そこが異業種マッチングをする際のネックなのだとわかりました。
解決策は、「スキル分解」と「スキル名の抽象化」です。


【今日のまとめ】「紙の出版」と「webコンテンツ制作」の仕事のマッチングについて
●web制作と紙の出版では、まず、お互いの仕事が何であるかがわからない
●だからライターや編集といった「職種」で判断するしかない
●でも「職種」で判断すると、出版側からすると「人によって得意なところが違うよ」ということになる
●じゃあ職業ではなく、「スキル」に分解してみよう
●分解したスキルであれば、編集でもライターでもデザイナーでもカメラマンでも、誰でも入っていける
●欲しい「スキル」を「抽象化した言葉」に置き換えるサイトがあればいい
●仕事の依頼者は、「スキル」別に依頼する
●仕事をしたい個人は、自分はどのスキルを持っているのかを意識して、自分のブランディングに活かす


【追記】……この記事を上げたあとにプログラマさんからコメントが。
『解決策については、スキルの分解もありますが、お互いがお互いの仕事について知ることも大事かなぁと思いました。共通言語になっていないと、結局話がすすまないと思うので。』とのこと。
確かに、「お互いがお互いの仕事を知ること」がすごく大切ですよね。異業種同士では、用語ひとつ取っても、お互い違う認識で語られていることがよくあります。こういうの、講習会とかできないかなあ。

さらに追記……アプリ制作者さんからコメントが。「自分がアプリ制作で組む人を探すときは、今までやってきた成果物を見ます(今までにどんなものを作ってきたかを知りたい)」「その人の興味関心が何にあるかを知りたい」とのこと。
posted by 渡辺由美子 at 15:08| Comment(0) | ビジネス

ASCII.jp連載『翠星のガルガンティア』村田和也監督インタビュー公開

久々ブログ更新です。夏コミのお礼もせずに失礼しました。ありがとうございました。
夏コミの後は初音ミクさんライブ『マジカルミライ』に行ったり、足を怪我して5針縫ったり、
「眼鏡っ娘居酒屋『委員長』」@ロフトプラスワンイベント『メガネ男子の部』に登壇したりしてました。
今は『艦これ』が趣味です。

●ASCII.jp連載『誰がためにアニメは生まれる』久々に更新です。

『翠星のガルガンティア』村田和也監督インタビュー 前編(後編は今週土曜日更新)
村田監督と虚淵玄氏が回した“利他的な歯車”


「組織が組織を維持するために陥る落とし穴」「他人が喜ぶことをしたい利他欲求」など、村田監督独自の考察に注目の組織論、仕事論です。
監督からは、社会、歴史、科学、技術、自然……さまざまな見地から非常に密度の濃いお話がうかがえました。
全てが人類の知性と進化に繋がるお話でした。ぜひご一読くださいませ。
posted by 渡辺由美子 at 14:59| Comment(0) | 最近の仕事